土木のコンクリート構造物には数多くのひび割れが見られます。

乾燥収縮や水和熱によるひびわれ、コールドジョイントなどの初期変状、

中性化や塩害によるひびわれなどの外部からの劣化因子によるものなど多岐にわたります。

そこで今回は、ひびわれ変状に対する補修方法について記述したいと思います。

ひび割れ補修工の種類

ひびわれ補修工法には、被覆工法注入工法充填工法があります。

これらの対策工は、補修目的やひびわれの状況、使用材料の性能を理解した上で選定する必要があります。

まず、ひびわれ対策する箇所に変動が認められる場合認められない場合で、使用する注入材が変わってきます。

 

【変動が認められる場合とは?】

・ひびわれが発生している部材に変形や振動(上部構造等)が生じる場合

・アルカリ骨材反応で残存膨張が今後発生する場合

 

【変動が認められない場合とは?】

・下部構造の建設初期に発生するひびわれ等

 

①ひびわれ塗布(ひびわれ被覆工法)

ひびわれ塗布の目的は、ひびわれ表面に塗膜を構成させることで防水性や耐久性を向上させることです。

一般に、0.2mm未満のひびわれ幅に適用されます。

 

ひびわれ幅に変動が認められる場合→有機系であるウレタン樹脂、シリコーン樹脂

ひびわれ幅に変動が認められない場合→無機系であるポリマーセメント

②ひびわれ注入

ひびわれ注入の目的は、ひびわれ内に注入材を圧入して、ひび割れを閉塞することで外部因子を遮断することです。

防水性、耐久性を向上させます。

一般に、0.2~1.0mmのひびわれ幅に適用されます。

注入材は有機系のエポキシ樹脂等が用いられます。

ひびわれ幅に変動が認められる場合→エポキシ樹脂(3種)

ひびわれ幅に変動が認められない場合→エポキシ樹脂(1種)、超微粒子セメント系

③ひびわれ充填

ひびわれ充填の目的は、コンクリート表面をひびわれに沿ってU型にコンクリートをカットし、その部分を充填材により充填する方法です。

充填工法では躯体コンクリートの一体化が困難な為、一体化が目的であればひびわれ注入工を適用します。

一般に、1.0mm以上の比較的大きなひびわれ幅に適用されます。

 

ひびわれ幅に変動が認められる場合→ウレタン樹脂、シリコーン樹脂

ひびわれ幅に変動が認められない場合→エポキシ樹脂(1種)、ポリマーセメント