野菜は健康のために摂った方がいいものというイメージは誰にもあるはず。
しかし、実際作るとなると何をどうサラダにすればいいのか、考えるのも面倒くさくてなかなかサラダを作れない一人暮らしの方や、毎日同じサラダばかりでマンネリ化をしている主婦の方はいらっしゃいませんか?
今回は管理栄養士である私が、いろいろな食材を簡単にサラダに摂り入れる調理法をご紹介します。
そもそも、なんで野菜を取らないといけないの?
野菜は健康のために食べないといけない・・・そのために野菜サラダを作る人も多いはずです。
しかし、なにがどう私たちの体に必要で野菜を食べないといけないのでしょうか。
それは、野菜を食べることで下記の恩恵を受けられるからです。
・野菜は肉などには少ないビタミンやカリウムをたくさん含むうえ、たくさん食べても低カロリー
野菜はビタミンやミネラルを多く含む食品です。肉はたんぱく質が豊富、油には脂質が豊富です。
つまり、それぞれ分類される食品には得意とする豊富に含まれる栄養素の構成に違いがあります。
野菜が得意とする「ビタミン」や「ミネラル」の栄誉素は、体の代謝の潤滑油として体の中のあらゆる場所で活躍されているんですね。
また、中には私たちの体が必要としている栄養素が体の中に吸収されるのを助けたりしてくれます。
目には見えませんが、野菜のもつミネラルやビタミンは、私たちの体のなかでとても重要な働きがあるのです。
野菜を多く食べる人は、脳卒中や心臓病、がんなどのリスクが低いというデータもあります。
野菜はいくら食べても肉などのように高カロリーになるようなものではないので、しっかりと量のある野菜を食べるように心がけてほしいものです。
・野菜は食物繊維が豊富
野菜には食物繊維が豊富です。食物繊維は日本人に不足しがちな成分の一つと言われています。
食物繊維は食事でしっかり摂ることで、食後の血糖値の上昇を穏やかにしてくれ、体の負担を軽減してくれます。
また食物繊維は体に吸収されないものですが、その性質が重要で、腸の中で腸内細菌のエサになったり、腸の中を刺激して便を出しやすくしたりといった健康への恩恵が期待される成分です。
・その食材ならではの栄養素がある
わたしたちの元気な体は、いろんな栄養素の助けを借りながら健康に保たれるように働きます。
栄養素だけの補給なら栄養ドリンクを飲めば手っ取り早いと思う人もいるかもしれません。
しかし、野菜をしっかり食べることで体の健康を守ってくれるあらゆる栄養素を体に摂り入れられます。
これは、栄養ドリンクをいくらのんでも摂り入れられない栄養素も取り入れられます。この考えは、野菜に限ったことではありません。
肉や海藻などでもいえることです。バランスの取れた食事を、「1日30品目」という言葉があるように、あらゆる食材をつかって摂るようにするのが理想でしょう。
野菜サラダは1日どれくらい必要?
よく言われる、ひとつの目安として、「両手いっぱい」の野菜が1日に摂ってほしい野菜の分量です。これは数値でいうと350gといわれています。
厚生労働省は、日本人の生活習慣病の増加を問題視していて、この対策として食事を見なおすこともひとつの大事な要素であると考えています。
このような背景から、国民の健康向上を目的として、いくつかある目標の中で、成人1日当たりの野菜の平均摂取量の増加(1日約350g)なども挙げられています。
みなさんの毎日の食生活の中でこれほどの野菜はしっかりとれているでしょうか?
野菜サラダのいろいろなアレンジ術
食事の基本は一汁三菜。三菜のうちのひとつが野菜サラダと位置づけられます。
それでは、簡単で作りやすい野菜サラダの作り方について紹介します。
その①ボリュームのベースを決める
まずは、野菜のボリュームのベースとなる葉物野菜をたっぷりと使いましょう。
たとえば、キャベツ、レタス、水菜などです。キャベツなどは電子レンジで温めることでかさが減り、さらにたくさん食べやすくなります。
私は、キャベツ+水菜など数種類の葉物野菜を組み合わせて盛り付けることが多いです。
これら葉物野菜は、生のままでも洗ってちぎるだけで盛り付けられるのでとても手ごろで便利。常に冷蔵庫にストックしておくといいですね。
その②トッピングを決める
ここからは冷蔵庫にある野菜の中からトッピングを考えるだけです。私がよくするおすすめのものをいくつかあげます。
その日の都合担わせてこの中から2~3つほど選ぶといいです。
・トマト(洗って一口サイズに切ってそのまま盛り付ける)
・きのこ類(50gほどの石づきをとってほぐし、電子レンジで加熱しやわらかくなったものをトッピングする)
・だいこん(生のまま使えます。1㎝ほどをきりとり、皮をむき、千切りにしてサラダにトッピングします)
・かぼちゃ(5㎜程度に薄く一口大に切り、電子レンジであたためて柔らかくしてトッピングします)
・にんじん(生のまま使えます。千切りにしたものをトッピングします。)
・たまねぎ(薄くスライスし、そのままもりつけます。苦みが苦手な場合は水にしばらく浸けておくと食べやすくなります。)
・アボカド(皮をむいてひとくちサイズに切りトッピングします。変色防止にはレモン汁に漬けます)
③その他オススメトッピング
野菜以外にもトッピングすることで見た目がよくなったりします。手頃なものを紹介します。
・粉チーズ
・ちりめんじゃこ
・ツナ缶
・黒こしょう
・味付け海苔
・塩昆布
・茹で卵・半熟卵
・クルトン
・ハム
振りかけたり置いたりするだけで見た目の印象が変わります。家にこれらのものがあったら味と見た目のアクセントになると思います。
まとめ
野菜サラダはいろんな野菜を組み合わせ、組み合わせる野菜の構成により栄養価も変わり、摂取できる栄養素も変わってきます。
いろいろな野菜からいろんな栄養を摂ることが重要ですので、毎日少しずつ変化のある組み合わせを考えるようにしましょう。